< 公 演 写 真 >
創舞八十五周年 第一回 西崎流若葉会 日本舞踊公演
平成27年3月31日 国立劇場 大劇場
創作 みちのく白鳥伝説 −浄土ヶ浜秘話−
※ 写真クリックにて拡大します 戻る際はブラウザの[戻る]ボタンをご使用ください
あらすじ
みちのくは加伊の国浄土ヶ浜。そこに一羽の美しい白鳥が、遠く厳しい道のりに翼を痛めて降り立った。 そこへ一人の漁師が通りかかり、傷ついた白鳥を介抱する。人としてみちのくの漁師として、当然のことと思いながら…。
白鳥はその恩を返すため人間に姿を変え漁師の妻・浪となった。
やがて子供も授かり幸せな生活を送っていく。
ところが浜に金山が見つかった。
静かだった村は一変。金と欲に目を奪われた者たちにならず者も加わって溢れかえっていったのであった。
そんなある夜、ならず者たちが幸せに過ごしていたあの漁師の一家を襲う。美しい浪が目当てだったのだ。 夫を殺し、子を殺し、浪を海に突き落とし一家を皆殺しにしてしまう。
地獄のどん底へ追いやられてしまった漁師家族。地獄の海の底で漂う浪の情念。
死んでも死にきれぬ浪の魂は、海龍や蛟や海のかんなぎを呼び寄せて、やがて力を取り戻す。
復讐の暗き炎をたぎらせて…。
そしてついにゴールドラッシュに沸き立つみちのくの浜に、黒々と燃え上がる復讐の怨念が襲う。 漁師一家の惨殺事件などとうに忘れ去られた浜で、乱痴気騒ぎに明け暮れているあのならず者たちを、地獄の海の底から黒々とわき上がる大津波が呑み込む。
すべてを地獄の底へ引きずり下ろす。村の人々さえ巻き込んで…。何もなくなった浜に復讐を遂げた浪の魂は、満足してたたずむのであった。
しかし、やがて遠く聞こえてくるふるさとの調べが、彼女の心を曇らせる。己の所業の結末にうろたえはじめる浪。
と、足下に乳飲み子の亡骸。
「これでは私もあのならず者と同じではないのか。」との思いが襲い、その場に崩れ落ちてしまう。
すると、どこからともなく天の声が、魂送りの歌声が聞こえてくる。天から一枚の羽衣が風に乗って舞い降りてきた。
その羽衣が黒く染まった情念を包み、浪は再び美しい白鳥へと姿を変える。静かに飛翔する白鳥が見つめる先には、未来永劫続く幸せの象徴のように婚礼の行列が通り過ぎていくのだった。
|
|